駒込へ通う目的
初めてグループに参加したきっかけは大学のゼミの履修の必須単位だったから、という積極的な参加の仕方ではなかった。そもそも私は集団があまり得意なほうではなく、初対面の人との自己紹介で順番が回ってくるときの空気ほど嫌いなものはない。そんな私がなぜグループに出続けているか・・・
グループ初心者な私の参加動機としては、今ここで感じていることを言葉にする練習(これが一番難しい気がしている)、グループ場面でメンバーが体験していることの理解、コンダクターの介入の仕方を学ぶこと、集団に慣れるための荒療治などいろいろあるが、一番の目的は、カタルシスを得て自分が癒されたり、他の人からのFBを得て自分自身に対する理解を深めたりといったような、治療的なものを自身が得るためというのがもっとも大きいかもしれない。
例えば、グループでは頭に浮かんだことをなるべく正直に言葉にすることを意識して参加しているが、自分でも思いもよらない言葉や感情が出てきてしまい、驚くことがある。また、自分に対する思わぬFBがかえってくることや、他の集団でも起こっているようなことが体験グループの中で起こることは、集団場面での自分の在り方について考えるきっかけや自分の中の点と点をつなげるヒントをもらうような感覚がある。
こんなことを思っているのは自分だけだろうなと思うことを思い切って口に出してみると、意外と他の人も同じことを考えていた(もちろんその逆もあるけれども)という体験は、他の場面でも率直になる力をくれている。
また以前よりもなんとなくグループの最初の沈黙にとどまることが苦痛でなくなり、グループというものに対する緊張が和らいでいる気もする。
このような体験ができたのも場が継続してあること、場を安全に保っていてくれている人がいることのおかげであるなあと思う。
この体験を自分のためだけでなく、日々の仕事に少しでも生かすべく、今後も貧欲にグループに参加し続けたいと思う。