報告:第2回テーマセッション
◆参加人数
9名+主催2名(梶本浩史、中里容子)
◆時間枠
2018年3月4日(日)
13:30 オープニング・グループ(15分)
13:45 シナリオを用いた検討(75分)
15:00 休憩(10分)
15:10 グループ(80分)
16:30 終了
◆内容
#オープニング
3月初旬とは思えぬ暑さに体がついていかない。こんなに天気がいいのに、こんなに忙しいさなかなのに、それでも迷わずたどり着いた会場は、意外な程ひんやり心地よい空気で、なんだか安心した。worksTokyoの走り出しとなった第1回テーマセッションから半年という時間の経過を感じながら、2度目の「コンダクターってなんだろう」がスタートした。
#シナリオ
中里より、実際に経験した依存症病棟におけるグループを元に加工・修正して創作したシナリオを提示した。話題となったのは、グループにおいて悔しい思いを抱え、輪から外れた位置に座るメンバーに、いつ、どのタイミングで、どう声をかけるのか、そして彼の気持ちをどう取り上げるかというコンダクターの在り方についてであった。無論、正解は無い。しかし、コンダクター役を交代しながらロールプレイをやってみるという相互研修スタイルで、自分とは異なるキャラクターのコンダクターのやり方・声のかけ方・動き・視線を目の前で見られる機会は大変新鮮であった。そして、その後のディスカッションにおいて、参加者それぞれがコンダクターとして決めていること・意識していること・気を付けていることがシェアされた。
私がこのシナリオロールプレイとディスカッションで学んだのは、コンダクターの仕事は、しゃべるだけでは無いのだということだ。視線や、ちょっとした動きや、間や、言葉にせずに抱えておくことから、グループに発せられるメッセージはあまりにも大きい。優しさや、温かさや、配慮や、覚悟がきちんと伝わること、それはコンダクター、コ・コンダクターの内側から滲み出てくる何かによる。私からは、何かガチャガチャしたものが滲み出てしまうので、もう少し軽やかで柔らかいヤツに出てきて欲しいと思うのだが、それでも自分はこの心と体を使ってしばらくグループにいるしかない。
#グループ
コンダクター:梶本/コ・コンダクター:中里。以前このペアで体験グループをやった後、レビューで「コンダクターは泣く訳にいかないでしょ?」と言った私に、「そんな風に思ってるの?なんで?」と梶本さんが言ったからという訳ではないが、今回コ・コンダクターは途中から、「何言っても泣いちゃうね」状態だった。そのくらい、心の中から何かが出てくるグループだった。
いつか是非、テーマセッション「コンダクターって泣いてもいいの?」を主催したい。